幸せすぎるのも不幸だね

ただただ愛を叫ぶ場所

魔法の言葉

 

 

 

 

 

6年前のバレンタインデー。

私はバスケ部だった男の子に手紙で告白をした。

 

 

 

直接好きなんて絶対言えないでしょ!恥ずかしくてしぬ!!!!!!むり!!!

 

 

 

 

ってなって手紙にした。懐かしい、中学3年生の出来事。それ以来、告白はしていない。1回も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして月日は流れ2016年9月25日。そんな私が、大好きな人に会いに行った。好きだと伝える為に。自分の想いをぶつける為に。

 

もう既にあんまり覚えていない。記憶が曖昧。でもレーンに入った時、震えていた。お姉さんに身分証を出そうとしたけれど、手が震えてなかなか取り出せず、お姉さんを困らせた。列に並ぶとすぐに順番が回ってきそうであった。約6年振りの告白。しかも、口で伝えるのは果たして何年ぶりなのか皆目見当もつかない。相当昔である事だけは確かなはず。だいたい、幼稚園の頃などは「〇〇君がすき!」と無邪気に言えていたのに、大人になるとどうしてこうも上手く言えなくなってしまうのか。成長するにつれて、大切な事をたくさん学び、その代わりに失ったものもたくさんあるような気がする。まぁそんなことを考えながら(考えてない)1歩ずつゆっくり相手に近づいていく。「好きです」と伝える為に、前に進む。

 

 

 

本当にあっという間に順番が来た。前の人の順番の時から姿を見ていたけれど、それだけで涙が溢れてきた。でも本人の前で泣くわけにはいかない。それはただの私の意地だけど譲れない。

 

 

 

順番がくる。

手を握った。片手だったか両手だったか、それすらも覚えていない。どんな感触だったか、とか、手の大きさはどれくらいだった、とか、そんな事も覚えていない。ただ、目の前に私の大好きな人がいる。テレビで、雑誌で、舞台で見ていた私の好きな人に今、触れている。その事実だけで倒れそうであった。好きな人を目の前にした私は、好きという気持ちがとめどなく溢れてきたと同時に、涙がもう堪えきれない程湧いてきた。くるしい、でも言わなくちゃと必死であった。歯をきゅっとくいしばり、息を吸う。

 

 

 

えりかちゃん、好きです。

 

 

 

 

世界で一番幸せになってほしいです。

 

 

 

 

一息で、でも涙をこらえながらなのでゆっくりと言い切った。これが精一杯だった。これ以上話してしまったら涙がこぼれ落ちる。好きという気持ちが止まらないのと同じように、涙だって止まらなかった。

 

彼女は優しく微笑みながら

ありがとう。

と言った後、目にいっぱい涙をためた私を見ながら困ったように、

そんな私の為に使わない方がいいよぉ〜

(世界で一番幸せになってほしい、に対して)

と言ってくれた。

優しい、どこまでも優しい。好きな人に優しくされたらこじらせてしまう。私は涙が落ちる直前まで彼女を見ながら手を振り続けた。彼女はずっと困ったような、不思議そうな顔をしていたけれど、私の目を最後まで見てくれていた。

 

 

荷物を持ち、レーンを出る。周りの目など一切気にせず、思いっきり泣いた。あぁ、やっぱり私は君が好きだ、大好きだと泣きながらずっと思っていた。誰かの事をこんなに想いながら泣いたのはいつぶりだろう。

 

 

周りの目を気にしないとは言っても、ずっと泣いているわけにもいかない。落ち着かなければ、と思っていると会場で彼女のソロ曲 命の真実 ミュージカル「林檎売りとカメムシ」が流れ始め、気付いたら時にはサビだった。

 

乃木坂46 『命の真実 ミュージカル「林檎売りとカメムシ」』Short Ver. - YouTube

 

 

生きてる〜生きてる〜、と彼女の声が聞こえてきた瞬間「あぁ、確かに彼女は生きていた。生きていたね」とまた泣き始めてしまった。つらい。(周りに迷惑)(きもい)

 

完全に感情が暴走した私はその日の夕方、会場近くのコスモワールドの観覧車に1人で乗ってしまった。ヲタクをしていると、なんだか無敵になる気がする(気のせい)

 

 

 

 

 

 

 

生まれてきてくれてありがとう、アイドルになってくれてありがとう、私にいつも喜怒哀楽を与えてくれてありがとう、感謝してもしきれないからこそ、やっぱり私は君に世界で一番幸せになってほしいと思っているよ。冗談みたいだけど、本気で思っているんだよ。輝いていてほしい、夢を叶えてほしい。思う事はたくさんあるけれど、最終的にはやっぱり幸せになってほしい。世界で一番といわず、宇宙で一番幸せになってほしい。私は、君を見ながらいつもそんな事を思っているよ。

 

 

 

 

 

これからも大好きです、生田絵梨花ちゃん。